【旅ブログ】フランス|Daiki
旅の動機
ロードムービー的な旅をしてみたかった。何日間かかけて歩いたり、何処か目的地に向かうことをするなかで、同じ目的を持った人との出逢いや再会、ローカルな場所での人と出逢いなど、映画的な旅を自分でしてみたく、カミーノに参加する
Episode.1
ブーツとマメ
ーーカミーノってなんですか?
Daiki:カミーノはスペイン語で”道”という意味で、サンティアゴへの巡礼路を歩くことです。カミーノにはいくつものルートがあり僕はフランス人の道を歩きました。確か800−900キロあります。
ーー長すぎて、100キロの差がどうでもよくなってますね。
Daiki:毎日約30km前後をひたすら歩き続けます。最初の3−4日目が本当にキツイです。ブーツで歩っていたのですが、足の小指を怪我してしまい、本当に歩くことが困難に陥りました。ブーツで圧着されるから痛いので、サンダルを道端で買ってサンダルで歩く事にしました。
ーーサンダルだと歩きずらそうですね。
Daiki:サンダルでずっと歩くと豆が増えてしまいます。なので感覚的に、あっそろそろまめになるっていう時にブーツに履き替えて交換しながら歩きました。大体10キロ毎にサンダルとブーツを交換する感じです。しんどいですけど、こーやって歩くとラクなのかとか色々発見があって意外にこーゆー状況も楽しみました。4日くらい経つと毎日早く起きて歩く生活に慣れてしまいキツさはなくなる。
Episode.2
最後のベッド
ーー食事などはどうしていたのですか。
Daiki:巡礼者が多いので道中レストランはたくさんあります。水に関しては水道水も飲めるので水筒を持参して水を補給しながら歩いていました。
ーー宿は?
Daiki:宿も道中たくさんあります。巡礼者のために寄付制の宿があるんです。宿泊料金があるわけでなく、自分で金額を決めて寄付するみたいな。巡礼者にとってはとてもありがたいです!ただ、そういった宿は、すぐいっぱいになってしまうので、なかなか見つけるのが大変です。部屋が満室な時、宿の庭にあるテントで寝たりもしました。ある日、街に着くどこの宿もいっぱいでした。その時、道の向こうの宿から、「ここの宿は最後のベッド一つ空いてるぞ!」って言われて、走ってその宿へ行き、なんとかベッドを確保できました。
屋根のある場所で寝れるってうれしかったんですけど、洗濯物を干そうと宿の庭に行くと、数人の外国人が絡んで来たんですよ。ここでスペイン人のジェラードと仲良くなりました。彼とは残りの500キロを一緒に歩くことになり、今でも親交があります。これも縁というか、この時たまたま空いてた最後のベッドを取れなかったら、彼との出会いもなかったなと思うと、声をかけてくれた宿オーナーには感謝ですね!
Episode.3
お金じゃ買えないもの
ーー最終目的地サンティアゴに着いた時ってどんな気持ちでした?
Daiki:泣きました。目的地に着いた事が嬉しいというよりも、この旅での出会いへの感謝とか、今普通に生きていられる事への感謝の思いが溢れたんです。世の中には歩くことができない人もいる。でも、僕は今歩くことが出来る。普通の事に聞こえるかもしれないですが、普通のことを出来る事に感謝をしないといけないなって。やりたい事をやれる環境にいるのなら、今やるべきだということを学びましたね。
ーー今年2020年はコロナで旅もできないですね。
Daiki:そう、本当何が起こるか分からないですよね。コロナもそうですけど、全くの想定外のことが突然起きたりするんです。だからやりたいことがやれるときはすぐにやりたいなと改めて思わされた年でしたね。
ーー色々考えさせられる年でしたね。旅で出会った人たちとの繋がりは今もあるんですか。
Daiki:はい、カミーノで出会った友人とは今でも親交があります。この前は、スペインでの結婚式にも招待されて結婚式の写真撮影をしました。その時に、僕が日本から来ると言う事で、イタリア人の友人はわざわざ飛行機に乗って僕に会うためにスペインまで来てくれたんですよ。1泊2日で、ただ僕に会うためだけに。
ーー飛行機に乗ってわざわざ会いに来てくれるなんて嬉しいですね!
Daiki:旅での出会いはツアーで行ったり、日本の友達みんなで行ってたら得れなかったものだし、お金をいくら払っても得れるものじゃないんです。こういった出会いがある旅をこれからもしていきたいです。
旅人プロフィール
Daiki
フリーランスフォトグラファー。旅人。スペイン巡礼路であるCamino de Santiagoフランス人の道を約900km歩き写真集「Camino de Santiago」を2017年に出版。
私にとって旅とは
“旅行では得られない体験”
僕にとっての旅って、ツアーなどで行く旅行からは最初に省かれる無駄なことだけをする旅なんです。ただ街を歩ったり、同じ場所を訪れたり、でも無駄なことから得れる経験を僕は大事にしたい、だからこれからも旅をし続けたいです。